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SEO対策

EATとは何か SEO対策におけるEATの重要性と改善方法

EATとは? 品質評価ガイドラインとEATについて

EATとは、コンテンツ制作者の専門性、コンテンツ自体、製作者、ウェブサイトの権威性と信頼性のこと

EATとは「専門性」、「権威性」、「信頼性」のことです。このEATはGoogleのアルゴリズムであり、品質評価ガイドラインの19ページに明記されています。EATを向上させることで検索結果上でより高い順位に表示されると考えられています。

EATについてより具体的には以下のように説明されています。

・コンテンツ制作者の専門性

・コンテンツ制作者、コンテンツ自体、ウェブサイトの権威性

・コンテンツ制作者、コンテンツ自体、ウェブサイトの信頼性

これらの基準は明確にはされていません。これはページのトピックやテーマによって専門性の基準が変わってきてしまうためです。

とはいえ、最もGoogleが重視していることはユーザーにとっての有益性です。ユーザーにとって有益な内容を提供しているページ、高品質であると評価されるページはEATが非常に重要であるということです。(これは品質評価ガイドラインにも明記されています)

Google – Search Quality Evaluator Guidelines

つまり、コンテンツとして提供する情報の背景や根拠を明確に示すということが、EATの向上、ひいてはページの品質を上げるために重要であるということです。

 

YMYLとEATの関係性について

EATとYMYLの関係性、YMYLとは?

特に、YMYL領域と呼ばれるテーマを扱っている場合はEATをより意識する必要性があります。YMYLとはYour Money Your Lifeの略で、お金や健康に関わるコンテンツを指します。具体的には、医療、金融、法律のようなジャンルです。人生に大きく関わるような情報がこのYMYLとして認識されています。

こちらも品質評価ガイドラインにおいて、EATが低いYMYLジャンルのコンテンツは低い評価になるということが明記されています。

Important: The Low rating should be used if the page lacks appropriate E-A-T for its purpose. ”Google – Search Quality Evaluator Guidelines

一般的にはYMYL領域は特定のジャンルであると考えられていますが、一概にそうとは言えないとも考えられます。たとえば、近年では生活の大部分をオンライン上で行えるようになってきました。普段の買い物から、休日の過ごし方を考えたり、旅行の予約もインターネット上で完結させることができます。Web上でクレジットカードを使うなどインターネットとお金が近づいていたり、生活をどう進めていくのかということも簡単にインターネットに助けを求めることができるようになりました。このような状況は、インターネット上のコンテンツが私たちの生活の中で比重を増やしていくことで、お金や健康というような生活により深く関係して生きていることを示しているでしょう。このような意味で言えばYMYL領域は、金融や医療というような特定のジャンルよりもより広い領域で展開されているとも考えられます。このことが意味するのはEATの重要性がより高まっているということです。

追記(2022年8月2日):Googleの品質評価ガイドラインが更新され以下のように明記されました。

“ Many or most topics are not YMYL and do not require a high level of accuracy or trust to prevent harm . Because YMYL
assessment is a spectrum, it may be helpful to think of topics as clear YMYL , definitely not YMYL or something in
between. Pages on clear YMYL topics require the most scrutiny for Page Quality rating. ” Google – Search Quality Evaluator Guidelines

“多くの、あるいはほとんどのトピックはYMYLではなく、(情報の誤りによる)被害を防ぐために高い精度や信頼性を必要としないものです。YMYLの評価はスペクトルであるため、トピックを

・明確なYMYL

・明確にYMYLでない

・その中間

であると考えるのが良いでしょう。明確なYMYLと判断されるページはページ品質評価において最も厳しい審査が要求されます。”

スペクトルとは分布という意味を持っています。YMYL領域がYMYLかそうでないかという2つに分けられるわけでなく、その間に中間として評価されるものがあるということです。これはつまり、ジャンルによってEAT評価への厳しさが変化するということといえます。明確なYMYL領域に近づけば近づくほど高いEATが重視されることになるということです。

EATはどのように決定されるのか

EATは専門性、権威性、信頼性のそれぞれの要素から決定される

専門性

専門性は特定の分野において高度な知識やスキルを持っていることで評価されます。先ほど述べた通りEATにおける専門性は、主にコンテンツの内容によって評価されます。特にYMYL領域では専門家によるコンテンツの制作が望ましいと考えられますが、実はYMYL領域以外のトピックでは必ずしも専門家である必要性はないとされています。

“Some topics require less formal expertise. Many people write extremely detailed, helpful reviews of products or restaurants. Many people share tips and life experiences on forums, blogs, etc. These ordinary people may be considered experts in topics where they have life experience. If it seems as if the person creating the content has the type and amount of life experience to make him or her an “expert” on the topic, we will value this “everyday expertise” and not penalize the person/webpage/website for not having “formal” education or training in the field.” 

”幾つかのトピックの中には、それほど正式で専門的な知識を必要としないものもあります。多くの人が商品やレストランについて、非常に詳細で有益な知識を書いています。フォーラムやブログなどで有益な情報や人生の経験についてを共有している人もいます。彼らはこのような人生経験のあるテーマにおいては専門家と見なされるかもしれません。もし、コンテンツの制作者がこのような人生経験を持っており、それがそのトピックの「専門家」として十分な種類と量を持っているのであれば、私たちはこの「日常的な専門知識」を評価します。そして、「正式な」教育や訓練を受けていないことを理由に、このような「日常的な専門知識」についてその人、ウェブページ、ウェブサイトにペナルティを課さないようにします。”

Google – Search Quality Evaluator Guidelines

 

このように専門性の高いコンテンツを作るために必ずしも専門家である必要はないということは覚えておきましょう。いつもコンテンツを制作する際に重要なのは、ユーザーにとっての有益さです。もし、専門知識が大学や専門学校のような正式な場で得られた知識でなく、自らの経験に基づき、有益なものであれば専門性は評価されるということを覚えておきましょう。

 

権威性

権威性とは、特定の業界における情報源としての評判であるといえます。もし、Webサイトがその業界の専門家から情報源として評価されているなら、そのサイトは権威性の高いものであるといえます。もちろん専門家以外にも一般のユーザーがどのようなサイトを情報源としているのかという点も権威性を評価する点になります。

 

信頼性

信頼性とは、ウェブサイトとそのコンテンツの正確性や正当性を評価するものです。たとえば、公開されているコンテンツの責任者が明記されているのかということは重要なポイントの1つです。もちろんこれはYMYL領域ではより重点的に評価されます。コンテンツの正確性も信頼性を評価する上では重要なポイントで、コンテンツの正確性を担保するために専門家の意見を明記することなども評価の上では重要です。

”For news articles and information pages, high quality MC must be factually accurate for the topic and must be supported by expert consensus where such consensus exists. ”

Google – Search Quality Evaluator Guidelines

信頼できる情報源を引用することも、コンテンツの正確性を担保するうえでは重要です。

また、信頼性とは相対的なものであるということも抑えておきましょう。これは、特定のジャンルで評価されているサイトが他のジャンルでは評価されるとは限らないということです。

 

EATを改善する方法を紹介

EATを改善する方法

これらの要素が複合的に評価され、EATが決定されるわけですが、重要なポイントはどのようにすればEATを改善することができるのかという点です。ここでは7つの方法を紹介します。

 

1.より多くの被リンクを得る

権威性の説明で、権威性はサイトが情報源として信頼されているかどうかという点で評価されると述べました。情報源として信頼されているかを測る指標としてどれだけ他のサイトから引用されたり、被リンクされているのかということがあります。このような被リンクは当然、高品質のサイトに被リンクされるほど効果的に作用します。

被リンクを得られるWebサイトとはどのようなものでしょうか。多くの場合、有益なデータや情報を独自に提供しているWebサイトはリンクを獲得しやすいでしょう。コンテンツを制作する際には、どんなコンテンツがリンクされやすいのかと考えることも重要です。

 

2.専門家と協力してコンテンツを制作する

専門性の高いコンテンツを制作するには、SEO対策に関する知識だけでなくコンテンツに関わる専門的な知識も必要です。このような知識を使ってコンテンツを制作する場合、専門家と協力してコンテンツを制作することで、専門性の高いコンテンツを制作することができます。

 

3.品質の高い(権威性や専門性の高い)情報をソースとして提供する

これは「2.専門家と協力してコンテンツを制作する」とよく似ています。専門家と協力してコンテンツを制作する意味は、専門的で確かな知識を提供できるということにあります。しっかりとした情報のソースを提供するということは、専門家なしでも信頼できる確かな情報の提供を可能にします。品質の高い(権威性や専門性の高い)情報とは、国や自治体などのデータに加えて、業界の中で評価を得ているサイトの情報などを指します。

 

4.コンテンツを最新の状態を保つ

コンテンツを最新の状態に保つということは特に、YMYL領域では重要なポイントです。たとえば医療の分野では、日夜研究が行われ、新しい手法や認識が確立されるということが現代においても起こっています。このような情報を適宜更新し、常に正しい情報を提供することもEATを高めるためには重要です。

YMYL領域以外でも、情報が短いスパンで変化するようなコンテンツを扱う場合には、適宜コンテンツを更新し、コンテンツを最新の状態に保つということを心がけましょう。

 

5.Webサイトに連絡先を記載する

簡単にEATに対してできる対策の1つが、連絡先を記載することです。連絡先を記載することで実際に存在している企業や個人であるということがわかります。このことは、EATにおける信頼性に関わります。住所や電話番号などの利用できるコンタクト手段をできるだけ記載することをお勧めします。

 

6.著者・運営者の資格、実績を記載する

シンプルなことですが、もしコンテンツの制作者や運営者が一般に評価されうる資格、実績を持っている場合には記載することでEATの向上につなげることができます。たとえば、博士号や専門的な資格がこれに該当します。また、講演の実績などもこれに当たります。

 

7.Wikipediaのページを取得する

Wikipediaは品質評価ガイドラインでも言及されているコンテンツの1つです。Wikipediaは、個人が編集することが可能な百科事典として知られています。とはいえ、Wikipediaは個人や企業の宣伝のためのページを作ることを認めていません。ですから、広告目的でWikipediaのページをを作ることができませんが、もし、企業がWikipediaのページを持つだけの客観的な価値がある場合にはWikipediaのページを制作することをおすすめします。

 

EATの改善で検索順位は上がるのか

EATの改善で検索順位は上がるのか

ここまでEATの重要性について解説してきましたが、実際にEATを向上させることで検索順位は上がるのでしょうか。

Google検索のパブリックリエゾンである、Danny Sullivanは次のように述べています。

”Is E-A-T a ranking factor? Not if you mean there’s some technical thing like with speed that we can measure directly. We do use a variety of signals as a proxy to tell if content seems to match E-A-T as humans would assess it. In that regard, yeah, it’s a ranking factor.”

”EATは検索結果のランキングを決める要因になるのか? サイトのスピードのように技術的に測定が可能であるもの、という意味であればEATはそうではありません。

私たちは、コンテンツが人間の評価するEATと一致しているかどうかを判断するための代理としてさまざまなシグナルを使用しています。

そのような意味で言えば、EATはランキングを決める要因となっているといえます。”

Danny Sullivan on Twitter

ここで示されていることは、GoogleはEATは確かに検索順位を決めるための要因として機能していますが、それぞれのWebサイトに、数値としてEATのスコアを決めているわけではないということです。また、GoogleはEATが検索順位を決めるための要因であるとしながらも、それが直接的なものではないと述べています。

”Google には、Google のアルゴリズムが適切な検索結果を提供しているか検証し、Google に知見を提供する品質評価者という役割が存在します。この品質評価者は、アルゴリズムに対する変更が正しく機能しているかを確認するのに役立っています。

検索品質評価者はページの検索順位を制御できないということを理解することが重要です。品質評価者のデータが直接ランキングのアルゴリズムで使用されることはありません。品質評価者のデータは、レストランにあるフィードバック カード(お客様アンケート)のようなものです。こうしたフィードバックを利用して、Google のシステムが機能しているかを確認しています。”

What site owners should know about Google’s core updates | Google Search Central Blog

結論を述べるのであれば、EATを向上させると検索結果にも影響があるといえるでしょう。しかし、その影響がどれほどのものかをスコアとして数値化することは難しいといえるのです。

 

まとめ

EATはSEO対策において重要な概念です。特にYMYL領域を手がける場合には特に気を付けなくてはいけません。先ほども述べたように一般的なYMYL領域でなかったとしてもEATに対して気を付けることは重要です。正確なスコアが出てこない分、EATが向上しているのかということを評価することは難しいですが、効果があることは確かですのでしっかりと対策していくことをおすすめします。また、私たちの生活のスタイルが変化することでEATの基準も変わっていくことが予想されます。一番重要なポイントはユーザーにとって有益であるということを心がけましょう。

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